ホームジムに必要な器具と週3日の全身筋トレメニュー
GYMDONE 編集チーム

ホームジムは、思っているほど多くの器具がなくても始められます。全身をひと通り鍛えるのに必要なのは、両手分の可変式ダンベル、アジャスタブルベンチ、トレーニングチューブのセット、そして設置できる場合は懸垂バーです。約2 × 2 mのスペースに収まり、スクワット、ヒップヒンジ、押す動作、引く動作、体幹トレーニングという基本の動きをすべてカバーできます。以下の全身メニューを週3日行い、筋力がついてきたら重量や回数を増やしていきましょう。
この記事では、器具を揃える順番と、週3日の宅トレメニューを紹介します。希望に応じて追加できる4日目のメニュー、器具がない場合の代替種目、ダンベルの重量を細かく変えられないときの負荷の上げ方も解説します。
ホームジムでも筋トレの効果は出る?
継続して十分な負荷をかければ、効果は期待できます。米国スポーツ医学会(ACSM)が137件のシステマティックレビューを基にまとめた2026年の公式見解では、一般的なジムに通うことは必須ではないとされています。トレーニングチューブ、自重トレーニング、自宅でのメニューでも、筋力、筋肉の大きさ、身体機能に明確な改善が見られました。その要約では、すべての主要な筋群を週2回以上鍛え、継続することが重視されています。
ホームジムの限界を決めるのは、トレーニングする場所ではなく、扱える負荷です。あるメタ分析では、軽い負荷と重い負荷で筋肥大の効果は同程度でしたが、最大筋力の向上には重い負荷のほうが有利でした。そのため、一般的な筋力アップや筋肉づくりにはホームジムが十分役立ちます。スクワットやデッドリフトで可能な限り重い重量を挙げることが目標なら、いずれはバーベルとラックが必要になります。
ホームジムの器具は何から揃える?
以下の順番で揃え、今のトレーニングに次の器具が必要なければ、そこで買い足すのを止めて構いません。一つずつ追加するたびに、場所を大きく取らずにできる種目が増えます。
| 順番 | 器具 | できるようになる種目 |
|---|---|---|
| 1 | 可変式ダンベル | 、、、 |
| 2 | アジャスタブルベンチ | 、、、 |
| 3 | ドアアンカー付きトレーニングチューブ | 、、、 |
| 4 | 懸垂バー | |
| 5 | トレーニングマット | 、、 |
ダンベル:目安として、片手あたり少なくとも20–25 kgまで調節できるものを選びましょう。脚や背中の筋力が伸びても、負荷を上げる余地を残せます。軽めの負荷で取り組みたい初心者は、それより軽いものから始めても構いません。重量を何kg刻みで変えられるかも確認しましょう。刻み幅が小さいほど、段階的に負荷を上げやすくなります。
ベンチ:フラットとインクラインの両方で、ぐらつかず、角度をしっかり固定できるものを選びましょう。ぐらつくベンチを安さだけで選ぶのは避けてください。
チューブ:強度の異なるものが入ったセットは、安価で軽量です。8件の研究をまとめたレビューでは、トレーニングチューブでも、マシンやダンベルと同程度の筋力向上が見られました。ただし、各研究の規模は小さいものでした。毎回トレーニング前に、チューブにひび割れがないか確認してください。
懸垂バー:ドア枠に取り付けるタイプには、頑丈なドア枠が必要です。ぶら下がる前に、メーカーが定める耐荷重を確認してください。ドア枠が適していない場合は、ローイング種目とチューブでのラットプルダウンで同じ筋肉を鍛えられます。
週3日のホームジムメニュー
月・水・金など、間に休みを挟んで週3回、全身を鍛えます。最初に5分間のウォームアップを行い(方法は筋トレ前のウォームアップガイドで紹介しています)、セット間は1–3分休みます。1回あたりの所要時間は約40–50分です。
- メニューA3セット × 8–12回3セット × 8–12回3セット × 5–8回2セット × 12–15回3セット × 30–45秒
- メニューB3セット × 8–12回3セット × 8–10回3セット × 10–12回2セット × 15–20回2セット × 8–10回
- メニューC3セット × 8–10回3セット × 8–12回3セット × 12–15回3セット × 10–12回2セット × 10–12回2セット × 10–12回
- 追加メニューD(任意)3セット × 12–15回3セット × 12–15回2セット × 12–15回2セット × 30秒
基本の3日間で、胸・背中・肩・脚をそれぞれ週約6–12セット、しっかり負荷をかけて鍛えられます。回復が十分で、週にもう1日時間を取れる場合にだけ、たとえば土曜日にメニューDを追加しましょう。所要時間は約20分です。追加すると、胸の週間セット数が、ACSMが筋肥大のために挙げている週約10セットに近づきます。筋肥大に特化して、よりボリュームのあるメニューに取り組みたい方は、筋肥大向け筋トレメニューをご覧ください。
器具が足りないときの代替種目
家トレ用の器具を、初日からすべて揃える必要はありません。以下の種目に置き換え、セット数と回数はそのままで行いましょう。
| ない器具 | 元の種目 | 代わりに行う種目 |
|---|---|---|
| ベンチ | ||
| ベンチ | ||
| 懸垂バー | ||
| チューブ | ||
| チューブ |
ダンベルだけを持っている方には、よりシンプルな自宅でできるダンベル筋トレメニューがおすすめです。ダンベル種目ガイドでは、部位別にさらに多くの種目を紹介しています。まだ器具がない方は、自宅でできる自重トレーニングから始めましょう。
使える重量に限りがあるときの負荷の上げ方
自宅用の器具は重量を一定の刻み幅で変えるため、いずれ次の重量への増加幅が大きすぎる場面が出てきます。以下の順番で、一度に一つずつ変えてみましょう。基本はジムでのトレーニングと同じです。詳しくは負荷を段階的に上げる方法で解説しています。
- まずは回数を増やします。すべてのセットで指定回数の上限に達したら、一段階重い重量に上げ、回数は下限からやり直します。
- セット数を増やします。次の重量ではまだ重すぎる場合は、今の重量のまま、その種目を1セット増やします。
- 下ろす動作をゆっくりにします。ウエイトを下ろすのに約3秒かけると、同じ重量でもきつくなります。
- 片側ずつ行います。片腕で行うプレスやスプリットスクワットなら、同じダンベルでも、片側の腕や脚により大きな負荷をかけられます。
- ダンベルとチューブを組み合わせるのは、扱いに自信がついてからです。ダンベルのセットを終えてからチューブに持ち替え、さらに数回続けます。
軽い重量では、どこまで頑張るかがより重要です。余力を大きく残して終えるのではなく、あと1–2回できる程度を目安にセットを終えましょう。毎回のトレーニングを記録してください。何週間も重量が変わらないときも、筋トレ記録があれば、次回に更新すべき目標がわかります。
自宅で安全に筋トレをするために
自宅では通常一人で鍛えるため、ウエイトを受け取ってくれる人がいません。プレス種目は、あと1–2回できそうなところで止め、ダンベルを体の両脇に下ろす動作も練習しておきましょう。床の物を片づけ、チューブのセットを始めるたびにドアアンカーを確認し、子どもやペットをトレーニングスペースに入れないようにしてください。鋭い痛みが出る種目は中止します。けがや健康上の問題がある方、妊娠中の方は、始める前にご自身の状況に合った助言を受けてください。
よくある質問
ホームジムで最低限揃えたい器具は?
最初に一つ買うなら、両手分の可変式ダンベルが最も役立ちます。次にベンチとチューブ、その後に懸垂バーを追加しましょう。この組み合わせで、上のメニュー全体に対応できます。
ホームジムでも一般のジムと同じくらい効果はありますか?
一般的な筋力アップや筋肉づくりなら、ホームジムでも同等の効果を目指せます。ACSMの2026年の要約でも、効果を得るためにジムという環境は必須ではないとされています。一般のジムには、より重いウエイトや多くのマシンがあり、上級者になるほどその違いが重要になります。
自宅での筋トレは週に何日行えばよいですか?
基本は週3回の全身トレーニングがおすすめです。ACSMが示す最低ラインは、すべての主要な筋群を週2回以上鍛えることです。週2回しかできない場合はメニューAとBを交互に行い、時間があるときにCを追加しましょう。
どのくらいのスペースが必要ですか?
ベンチに横になり、腕を伸ばせる余裕を含めて、通常は約2 × 2 mあればこの器具一式を置けます。可変式ダンベルなら、ダンベル一式をラックに並べる場合に比べ、必要なスペースを大幅に減らせます。
参考文献
- 米国スポーツ医学会(2026年)、ACSMが筋力トレーニングのガイドラインを改訂:公式見解「健康な成人の筋機能・筋肥大・身体パフォーマンスのためのレジスタンストレーニング処方」の要約
- Lopesほか(2019年)、弾性抵抗トレーニングと従来のレジスタンストレーニングによる筋力向上の比較:システマティックレビューとメタ分析、SAGE Open Medicine
- Schoenfeld・Grgic・Ogborn・Krieger(2017年)、低負荷と高負荷のレジスタンストレーニングによる筋力・筋肥大の適応の比較:システマティックレビューとメタ分析、Journal of Strength and Conditioning Research