筋肥大メニュー|週4日の上半身・下半身プログラム
GYMDONE 編集チーム

筋肥大メニューの基本は、主要な筋肉をそれぞれ週2回鍛え、1部位あたり週10–20セットを、しっかり負荷をかけて行うことです。多くのセットは6–15回の範囲で行い、あと1–3回できる余力を残して終えます。そのうえで、重量や回数を少しずつ伸ばしていきましょう。こうした条件をシンプルに満たせるのが、上半身2回・下半身2回の週4回、1回約60分の筋トレです。十分なたんぱく質と、消費カロリーを少し上回る食事を組み合わせれば、初心者から中級者の多くは、数か月で見た目にも筋肉の変化を感じられます。
ここからは、これから8週間取り組める週4日の筋肥大プログラムと、週ごとの負荷の伸ばし方、週3日しか通えない場合の調整方法を紹介します。
筋肉を大きくするために大切なこと
筋肉は、繰り返し刺激を受け、その後に回復することで大きくなります。成果を大きく左右するのは、次の4つです。
- 週あたりのトレーニング量。筋肉ごとのきついセットを増やすほど、一定の範囲までは平均的に筋肥大の効果も高まります。メタ分析では、週あたりのセット数に応じて効果が高まる明確な関係が見られました。週に1セット増えるごとに筋肉量の増加も少しずつ大きくなり、週10セット以上で最も大きな増加が見られています(Schoenfeld・Ogborn・Krieger、2017年)。2026年版のACSMガイドラインでも、筋肥大には1部位あたり週10セット程度が推奨されています(ACSM、2026年)。セット数の数え方は、部位ごとのトレーニング量で解説しています。
- 頻度。総トレーニング量が同程度なら、同じ筋肉を週1回より週2回鍛えるほうが、筋肉量の増加は大きくなります(Schoenfeld・Ogborn・Krieger、2016年)。そのため、下のメニューでは「1日1部位」で各部位を週1回ずつ鍛える分割法ではなく、すべての部位を別々の日に週2回鍛えます。
- 追い込み具合。セットは、十分にきついと感じる強度で行うことが大切です。ほとんどのセットは、あと1–3回できる余力を残して終えましょう。毎セット限界まで追い込む必要はなく、そうすると回復にも時間がかかります。余力をどう判断すればよいかわからない場合は、RPEとRIRの解説を参考にしてください。
- 負荷を少しずつ伸ばすこと。週を追うごとに重量か回数を伸ばさなければ、体が適応を続ける理由がなくなります。この考え方が、漸進性過負荷(プログレッシブオーバーロード)です。
1セットの回数は、思うほど決定的ではありません。6回でも10回でも15回でも、限界に近いところまで行えば筋肥大につながります。詳しくは、筋肥大のためのセット数と回数をご覧ください。
週4日の筋肥大メニュー
たとえば月・火・木・金の週4日トレーニングし、それ以外の日は休みます。筋肥大に合わせて組んだ上半身・下半身の2分割法です。各日の最初に多関節種目を2つ行い、高重量で少しずつ負荷を伸ばします。その後は回数を多めに設定した種目で、トレーニング量を追加します。セット間の休憩は、最初の2種目では約2–3分、残りの種目では60–90秒を目安にしましょう。その理由は、セット間のインターバルで解説しています。
- 1日目・上半身A4セット × 6–8回4セット × 6–8回3セット × 8–10回3セット × 10–12回3セット × 10–12回3セット × 10–12回
- 2日目・下半身A4セット × 6–8回3セット × 8–10回3セット × 10–12回3セット × 10–12回4セット × 10–15回3セット × 10–15回
- 3日目・上半身B4セット × 8–10回または4セット × 6–10回3セット × 10–12回4セット × 12–15回3セット × 8–10回3セット × 10–12回
- 4日目・下半身B3セット × 8–10回4セット × 8–10回3セット × 12–15回3セット × 12–15回3セット × 12–15回3セット × 10–15回
A・Bの両日を合計すると、胸・背中・肩・大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋には、それぞれ週10–16セット程度のきついセットが入ります。腕とふくらはぎは、プレスやロウで使う分に加え、直接鍛える種目で週6–8セット行います。研究で筋肥大に有効とされる範囲に収まり、1回のトレーニングも約1時間以内にまとめられます。筋トレがまったく初めてなら、まずは週3回の全身法メニューか、ジム初心者向け筋トレメニューを1か月続けてから、このプログラムに進みましょう。
週ごとに重量と回数を伸ばす方法
ダブルプログレッション法を使います。各種目には、8–10回のように回数の幅を設けています。すべてのセットでフォームを崩さず上限の回数をこなせるまでは、同じ重量を使いましょう。上限に達したら、増やせる最小の幅で重量を上げ、再び回数を伸ばしていきます。重量を上げる幅は、通常、バーベル種目で2.5 kg、ダンベルでは片手につき1–2 kgです。8週間の進め方は、次のとおりです。
| 週 | 取り組むこと | きつさ |
|---|---|---|
| 1 | 自分に合う重量を見つけます。記載のセット数で行い、各セットはあと3回ほどできる余力を残して終えます。 | 中程度(RIR 3) |
| 2–4 | できる範囲で、トレーニングのたびに回数を1回増やすか、重量を少し上げます(ダブルプログレッション)。 | きつい(RIR 1–2) |
| 5–7 | 回復が順調なら、発達が遅れている部位ごとに2種目を選び、それぞれ1セット増やします。重量も引き続き伸ばしていきます。 | きつい(RIR 1–2) |
| 8 | デロードを行います。種目はそのままで、セット数を半分にし、重量も軽くします。その後、次のサイクルを今回の1週目より少し重い重量で始めます。 | 軽め(RIR 4+) |
8週目のデロードは、無駄な時間ではありません。関節を休ませて疲労を抜き、次のサイクルを回復した状態で始めるための期間です。ほかの取り入れ方は、デロードの実践ガイドで解説しています。実際に伸びているかを確かめるために、すべてのセットの重量と回数を記録しましょう。筋トレの記録を残せば、「前より挙がる気がする」という感覚が、次回に更新を目指せる数字に変わります。
筋肉をつけるための食事と回復
トレーニングで筋肉に成長の刺激を与え、食事と睡眠で体づくりを支えます。特に大切なのは、次の3つです。
- たんぱく質。大規模なメタ分析では、筋トレによる筋肉量の増加は、たんぱく質を1日あたり体重1 kgにつき約1.6 g摂るあたりで頭打ちになり、信頼区間の上限は約2.2 g/kgでした(Mortonほか、2018年)。体重75 kgなら1日約120–165 gで、3–5回の食事に分けて摂ります。詳しくは、筋肥大のためのたんぱく質摂取をご覧ください。
- 摂取カロリーを少し多めに。バルクアップでは、摂取カロリーを消費カロリーより1日200–300 kcalほど多くすると、脂肪の増加を抑えながら筋肉を増やす助けになります。体重が週に0.25–0.5%程度増えていれば、順調な目安です。それより大幅に速く増える場合、余分に増えた分の大半は脂肪です。脂肪も落としたい場合は、摂取カロリーを体重が維持できる量の前後に保ちましょう。初心者ならその量でも筋肉をつけられますが、ペースはゆっくりになります。
- 睡眠。7–9時間を目標にしましょう。睡眠時間が短いと、きついトレーニングがさらにきつく感じられ、次のトレーニングまでの回復も遅くなります。
プログラム以外の面から筋肉の成長を支える方法は、筋肉量を増やす方法でも紹介しています。
週3日しかトレーニングできない場合
4つのメニューを、週3日の枠で順番に回しましょう。1週目は上半身A・下半身A・上半身B、2週目は下半身B・上半身A・下半身Aという具合です。各部位を鍛える頻度は週2回から2週間で3回になり、進歩は少しゆっくりになりますが、プログラムの内容は変えず、どのメニューも飛ばさずに続けられます。1回の時間を短くして、鍛える部位を絞りたいなら、プッシュ・プル・レッグの3分割法も選択肢です。
よくある失敗
- 毎週メニューを変える。筋肉は、同じ種目で以前の記録を少しずつ超えることで育ちます。少なくとも8週間の1サイクルは、種目を変えずに続けましょう。
- 楽なセットばかり増やす。大きな余力を残した10セットより、十分にきつい6セットのほうが効果的です。セット数と同じくらい、どこまで力を出すかが大切です。
- フォームを崩して重量を追う。動く範囲が狭くなったり、体を振って反動を使ったりすると、筋肉が担う負荷は減ってしまいます。重量を上げるのは、今までと同じフォームで繰り返せるようになってからにしましょう。
- 食事量が足りない。体重が1か月変わらず、扱う重量も伸びていないなら、セット数を増やす前に食事量を少し増やしましょう。
よくある質問
筋肉がついたと実感するまで、どれくらいかかりますか?
多くの人は2–4週間で扱える重量が増えたと感じますが、これは主に体の動かし方がうまくなるためです。筋肉の大きさが見た目で変わるまでには、通常、トレーニングと食事を継続して8–12週間ほどかかります。
初心者でもこのメニューに取り組めますか?
はい。基本種目のやり方がすでにわかっていれば取り組めます。最初の2週間はセット数を減らし(たとえば4セットを3セットに)、重量も軽めにしましょう。筋トレが初めてなら、まずはシンプルな全身法のメニューを1か月続けてください。
自宅でもできますか?
一部は自宅でもできます。可変式ダンベル、ベンチ、懸垂バーがあれば、バーベル種目はダンベルを使う種目に、マシン種目はスプリットスクワットやヒップスラスト、トレーニングチューブを使う種目に置き換えられます。トレーニング量と、少しずつ負荷を伸ばすという基本は変わりません。
安全に取り組めますか?
一般的なジムの種目ですが、軽い重量から始めてフォームを身につけ、高重量のセットの前にはウォームアップをしましょう。鋭い痛みが出る動作は中止してください。けがや健康上の問題がある方、妊娠中の方は、始める前に自分の状態に合ったアドバイスを受けてください。
参考文献
- Schoenfeld・Ogborn・Krieger(2017年)「週あたりのレジスタンストレーニング量と筋肉量の増加における用量反応関係:システマティックレビューおよびメタ分析」Journal of Sports Sciences
- Schoenfeld・Ogborn・Krieger(2016年)「レジスタンストレーニングの頻度が筋肥大の指標に及ぼす影響:システマティックレビューおよびメタ分析」Sports Medicine
- Mortonほか(2018年)「健康な成人のレジスタンストレーニングによる筋肉量・筋力の増加に対するたんぱく質補給の効果:システマティックレビュー、メタ分析、メタ回帰分析」British Journal of Sports Medicine
- ACSM:レジスタンストレーニングガイドラインの改訂(2026年)