筋トレでダイエット:筋肉を落とさず脂肪を落とす方法
GYMDONE 編集チーム

筋トレでダイエットを進めるメリットは、食事量を減らすと失われやすい筋肉を守れることです。1回の運動で最も多くのカロリーを消費できるわけではありませんが、筋トレをせずに食事制限だけで体重を落とすと、減った体重のうち無視できない割合を、筋肉などの脂肪以外の組織が占めます。摂取カロリーを消費カロリーより適度に抑えながら、週2〜3回の全身トレーニングを取り入れると、減る体重に占める脂肪の割合が高まり、筋力も維持しやすくなります。筋力が伸びることもあります。
実践することはシンプルです。減量中も筋トレを続け、ある程度重い重量を扱い、たんぱく質を十分にとりましょう。摂取カロリーが消費カロリーを下回る状態は、主に食事の調整でつくります。長時間のきついサーキットトレーニングは必要ありません。メニュー全体を「脂肪燃焼」を狙った内容に変えると、かえって逆効果になりがちです。
筋トレでダイエット中の筋肉を守る
摂取カロリーが消費カロリーを下回ると体重は減りますが、減るのは脂肪だけとは限りません。減量中の筋肉維持に関するレビューでは、肥満のある人が食事制限だけで減量した場合、減った体重の約20〜30%は除脂肪量(脂肪を除いた体重)で、もともと体脂肪の少ない人ではその割合がさらに高くなることがあるとされています(Cavaら、2017年)。筋トレは、筋肉に「まだ必要だ」という刺激を与えます。
研究結果もおおむね一致しています。過体重または肥満のある成人を対象とした25件のランダム化試験をまとめた2025年のメタ分析では、食事制限に筋トレを加えても体重の減少量は変わらなかった一方、除脂肪量が保たれ、脂肪の減少量が増え、筋力も向上しました(Binmahfozら、2025年)。肥満のある高齢者を対象とした別のメタ分析でも、筋トレによってカロリー制限による除脂肪量の減少の大部分を防げたと報告されています(Sardeliら、2018年)。
つまり、体重計に表示される数字は、筋トレの有無で大きく変わらないかもしれません。変わるのは、その数字の内訳と、減量後に感じる筋力や体の動かしやすさです。
ダイエット中の筋トレメニュー:週2〜3回の全身トレーニング
特別なメニューは必要ありません。一般的な全身トレーニングなら、主要な筋肉をそれぞれ週2〜3回鍛えられます。これは、ACSMの2026年版筋力トレーニングガイドラインが示す「主要な筋群をすべて週2回以上鍛える」という方針にも合っています。主要な種目では、十分な重量を扱えるよう、セット間に1〜3分休みましょう。
| 種目 | セット数 × 回数 | ポイント |
|---|---|---|
| スクワットまたはレッグプレス | 3 × 6〜10 | 脚のメイン種目。減量前の重量を維持する |
| ルーマニアンデッドリフト | 3 × 8〜10 | 太もも裏とお尻を鍛える。下ろす動作をコントロールする |
| ベンチプレスまたは腕立て伏せ | 3 × 6〜10 | 押す動作のメイン種目 |
| ローイング(ケーブル・ダンベル・マシン) | 3 × 8〜12 | 引く動作のメイン種目 |
| ショルダープレスまたはラットプルダウン | 2 × 8〜12 | トレーニングの回ごとに交互に行う |
| プランクまたはデッドバグ | 2 × 30〜45秒 | 体幹の種目。最後に追加してもよい |
このメニューを、たとえば月・水・金のように連日にならない日程で週2〜3回行います。それ以外の日は歩きましょう。日々の歩数を増やすと、次の筋トレに負担を残さずに消費エネルギーを増やせます。すでに分割法で取り組んでいるなら、そのまま続けて構いません。週3回の全身トレーニングも、上半身・下半身に分ける分割法も減量中に活用できます。自宅で行う場合も、自宅での自重トレーニングに同じ考え方が当てはまります。
重量を維持し、トレーニング量を調整する
よくある間違いは、「引き締めたい」「脂肪を燃やしたい」と軽い重量で高回数のメニューに切り替えることです。十分な重さの負荷が、体に「この筋肉はまだ必要だ」と伝える刺激になります。主要な種目は減量前の重量を維持することを目指し、多くのセットでは正しいフォームであと1〜3回できる余力を残して終えましょう。その判断方法は、RPEとRIR(あと何回できるか)の解説で紹介しています。
調整できるのはトレーニング量です。カロリー制限が大きいと、回復に時間がかかります。扱える重量やこなせる回数が2〜3回のトレーニングで続けて落ちたら、重量を下げるのではなく、各種目のセット数を1セットずつ減らしましょう。減量中は筋力を維持できれば十分な成果です。少しでも伸びれば、特に初心者にとってはうれしい上乗せと考えましょう。
有酸素運動と食事はどう組み合わせる?
摂取カロリーを消費カロリーより少なくするには、主に食事を調整します。筋トレ1回で消費できるエネルギーはそれほど多くなく、食べる分を余分な運動で「帳消しにしよう」とすると、うまくいかないことが多いものです。詳しくは、1日1,000kcalの消費を目指す必要がない理由をご覧ください。急激に減らすよりも、体重が少しずつ落ちる程度の穏やかなカロリー制限のほうが続けやすく、トレーニングにも取り組みやすくなります。
有酸素運動も、心臓の健康を保ち、消費エネルギーを増やすのに役立ちます。ウォーキングは回復にほとんど影響しないため、最も取り入れやすい運動です。筋トレと同じ日に強度の高い有酸素運動を行う場合は、何を優先するかで順番が変わります。詳しくは、有酸素運動は筋トレの前と後、どちらに行う?をご覧ください。
食事量を減らしているときは、たんぱく質がより大切になります。Cavaらのレビューでは、特に運動する場合、基本的な推奨量である体重1kgあたり0.8gよりやや多めにとり、各食に分けて摂取することが勧められています。普段の食品で無理のない量をとる方法は、たんぱく質の摂り方ガイドで紹介しています。
減量の経過を確認する方法
- 体重は週平均で比較します。日々の体重は水分や食事で上下するため、週ごとの平均値を比べましょう。
- ウエストは2週間ごとに測ります。毎回同じ方法で測定しましょう。
- 主要種目の重量と回数を確認します。スクワット、プレス、ローイングで重量と回数を維持できていれば、筋肉も維持できている可能性が高いと考えられます。
- 実際に行ったトレーニングの回数を記録します。1回ごとの内容より、数か月にわたって続けることが大切です。
トレーニング記録をつければ、3つ目の項目を簡単に確認できます。今週の重量や回数が先月と同じ水準かどうか、一目でわかります。
よくある質問
ダイエットには筋トレと有酸素運動のどちらが効果的ですか?
体重を減らすことだけに注目するなら、最も重要なのは食事です。筋トレも有酸素運動も、体重減少を少し後押しします。体の脂肪と筋肉の割合を考えると、筋肉を守れる筋トレに強みがあります。多くの人には、週2〜3回の筋トレに、日常的なウォーキングや好きな有酸素運動を組み合わせる方法が向いています。
脂肪を落としながら筋肉を増やせますか?
初心者、しばらく休んでから再開した人、体脂肪が多い人では、少なくとも一定期間は両立できることがよくあります。一方、筋トレ経験が豊富な人が摂取カロリーを抑えて減量する場合は、筋肉と筋力の維持を目標にするのが一般的です。
減量中でも筋トレで体が大きくなりすぎますか?
いいえ。筋肉を大きく増やすには、長期間のトレーニングと十分な食事が必要です。摂取カロリーが消費カロリーを下回る減量中は、体脂肪を減らしながら今ある筋肉を守ることが現実的な目標です。
誰でも安全に取り組めますか?
ここで紹介したのは一般的な種目ですが、自分でコントロールできる重量から始め、鋭い痛みが出る動作は中止してください。健康上の問題がある方、妊娠中の方、大幅な減量を予定している方は、自分の状況に合った助言を受けましょう。体重管理のための運動を幅広く知りたい方は、減量に役立つトレーニングの選び方もご覧ください。