背中の筋トレ|おすすめ種目と週2回のトレーニングメニュー
GYMDONE 編集チーム

背中の筋トレでは、懸垂やラットプルダウンなどの縦に引く種目と、ダンベル・バーベル・ケーブルを使ったローイングなどの横に引く種目を組み合わせましょう。そこに、ルーマニアンデッドリフトやバックエクステンションなど、背中の下部とお尻を鍛える種目を1つ、フェイスプルなど、肩の後ろと背中の上部を狙う軽めの種目を1つ加えます。各種目を2–4セット、6–15回行い、背中は週2回鍛えます。設定した回数の上限まで動作をコントロールできるようになったら、重量か回数を増やしましょう。
この組み合わせで、広背筋、肩甲骨の間にある僧帽筋・菱形筋、肩の後部、背骨に沿った筋肉を鍛えられます。ジムでも、自宅でダンベルを2個使っても、懸垂バーと頑丈なテーブルだけでもメニューを組めます。
背中の筋トレで鍛えられる筋肉
背中には、異なる方向に引く働きをもつ複数の筋群があります。そのため、1種目だけでは十分に鍛えられません。
- 広背筋。 背中の左右に広がる大きな筋肉です。懸垂やラットプルダウンで腕を下や後ろに引く働きがあり、上半身の逆三角形のシルエットをつくります。
- 僧帽筋・菱形筋。 背中の中央から上部にある筋肉です。肩甲骨を寄せて後ろへ引く働きがあり、ローイングではこの動きが中心になります。
- 三角筋後部。 肩の後ろ側の筋肉です。フェイスプルやリバースフライで直接鍛えられ、プレス系の種目を多く行う場合に、トレーニングのバランスをとるのに役立ちます。
- 脊柱起立筋。 背骨に沿って走り、重量を持ち上げる間に背骨をまっすぐ保つ筋肉です。ルーマニアンデッドリフトやバックエクステンションでは、お尻や太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)と一緒に鍛えられます。
3種類のローイングを比較した研究は、種目選びが大切な理由を示しています。斜め懸垂は広背筋と背中の上部の筋活動が最も高く、腰椎への負荷は最も低い結果でした。立位で行うベントオーバーローは背中全体の筋活動が高い一方で、腰への負荷も最大でした。ワンハンドケーブルローでは、体幹にねじれ方向の負荷もかかりました(Fenwick・Brown・McGill、2009年)。背中の上部より先に腰が疲れる場合は、ベントオーバーローよりも、体を支えた姿勢で行うローイングが適しています。
背筋の鍛え方と動作別のおすすめ種目
表の最初の2行から1種目ずつ選び、続いて3行目と4行目からも1種目ずつ選びます。器具が使用中のときや自宅で鍛えるときは、代わりの種目を選びましょう。
| 動作 | ジム | ダンベル・自宅 | セット数 × 回数 |
|---|---|---|---|
| 縦に引く(広背筋) | または | 3 × 6–12 | |
| 横に引く(背中の中央) | または | または | 3 × 8–12 |
| 体を支えるローイング(腰への負担を軽減) | 2–3 × 10–12 | ||
| ヒップヒンジ(背中の下部・お尻) | または | または | 2–3 × 8–12 |
| 肩の後部・背中の上部 | または | 2–3 × 12–20 | |
| 腕に頼らず広背筋を鍛える | 省略するか、ローイングを1セット追加 | 2 × 12–15 |
グリップの違いは、思うほど大きく影響しません。手幅が広くても狭くても、順手でもニュートラルグリップ(手のひらを向かい合わせる握り方)でも、広背筋は十分に鍛えられます。肩や肘に無理のない握り方を選び、記録を比較できるように毎回そろえましょう。
週2回で行う背中の筋トレメニュー
以下のA・Bを別々の日に行いましょう。たとえば、上半身・下半身に分ける分割法や、プッシュ・プル・レッグス(PPL)法のプルの日に組み込めます。まずは軽い有酸素運動を数分行い、最初の種目を軽い重量で1–2セット行います。詳しくは筋トレ前のウォームアップをご覧ください。メインのプル・ローイング種目はセット間に約2分、補助種目は1分の休憩をとります。
- 背中の日A(ジム)3セット × 8–10回3セット × 8–10回2セット × 8–10回2セット × 15回
- 背中の日B(ジム・ダンベル)または3セット × 6–10回左右各3セット × 10–12回2セット × 12回2セット × 12–15回
1回の所要時間は35–45分です。引く種目をすべて数えると、背中にしっかり負荷をかけるセットが1回あたり約10–11セット、週に約20セットになります。これは、アメリカスポーツ医学会(ACSM)が筋肥大のために示している、1つの筋群あたり週におよそ10セットという目安を上回ります(ACSM、2026年)。背中は複数の筋肉からなる広い部位なので、妥当な設定です。筋トレを始めたばかりなら、各種目2セットから始めましょう。メタ分析では、週のセット数が多いほど、平均的に筋肥大も大きくなることが示されています(Schoenfeld・Ogborn・Krieger、2017年)。ただし、回復しやすいよう、セット数は少しずつ増やしましょう。調整方法は部位ごとのトレーニングボリュームで解説しています。自宅で器具を使わずに鍛える場合は、自重トレーニング入門で、初めての懸垂ができるようになるまでのステップを確認できます。
重量と回数を伸ばすには
8–12回など、回数に幅をもたせて設定します。すべてのセットで正しいフォームのまま上限回数に達するまでは、同じ重量を使いましょう。上限に達したら、使用する器具で可能な最小幅だけ重量を増やし、再び回数を伸ばしていきます。これはダブルプログレッションと呼ばれる、シンプルな漸進性過負荷(プログレッシブオーバーロード)の方法です。懸垂は、まず回数を増やし、次に補助を減らし、それから重りを加えます。最初に使う重量に迷う場合は、筋トレの重量設定ガイドを参考にしてください。
各種目の重量・回数・グリップを記録しましょう。背中の種目は、反動を使ったり、動作の範囲を狭めたりしてしまいやすいものです。週ごとの実際の伸びを確かめるには、正確な数字をトレーニング記録に残すのが一番です。
よくある間違い
- 腕の力だけで引く。 1回ごとに、まず肩甲骨を動かし、それから肘を曲げます。ラットプルダウンでは肘を腰に、ローイングではズボンの後ろポケットに近づけるイメージで引きましょう。
- 反動を使う。 ラットプルダウンで上体を大きく後ろに倒したり、バーベルを勢いよく引き上げたりすると、反動で振る動きになってしまいます。引き切った位置で一瞬止め、約2秒かけて下ろしましょう。
- 腰を丸める。 ベントオーバーローやルーマニアンデッドリフトでは、背骨の自然なカーブを保ち、ハムストリングスに伸びを感じるところで、股関節から上体を倒す動きを止めます。腰が先に限界になる場合は、体を支えた姿勢のローイングに切り替えましょう。
- ラットプルダウンばかり行う。 縦に引く種目だけでは、背中の中央を十分に鍛えられません。背中の筋トレには、ローイングを最低1種目入れましょう。
- 可動域が狭い。 ラットプルダウンやローイングでは、腕を伸ばし切る位置まで戻して、広背筋を十分に伸ばしましょう。
よくある質問
背中の筋トレは週に何回がよいですか?
多くの方には週2回が適しています。主要な筋群をそれぞれ週に最低2回鍛えるというACSMの推奨に沿っており、トレーニングの間に回復の時間も確保できます。
懸垂バーがなくても背中は鍛えられますか?
はい。ダンベルロー、チェストサポートロー、ルーマニアンデッドリフトで、背中の大部分を鍛えられます。懸垂バーを用意するまでは、頑丈なテーブルの下で行う斜め懸垂が、縦に引く種目の代わりとしてもある程度役立ちます。
背中を鍛えると姿勢や背中・腰の痛みは改善しますか?
背中の上部の筋力がつくと、楽に立ったり座ったりしやすくなることはありますが、姿勢にはさまざまな要因が関わります。背中や腰に痛みがある場合、特に脚まで広がる痛みがある場合は、重い重量でローイングやデッドリフトを始める前に、医師や理学療法士に相談してください。
安全に取り組めますか?
どれも一般的な種目ですが、軽い負荷から始め、少しずつ負荷を増やし、鋭い痛みが出る動作は中止してください。けがや健康上の問題がある方、妊娠中の方は、まず自分の状況に合ったアドバイスを受けてください。